大塚英志『感情天皇論』(抜き書き)

多重人格探偵サイコ』や『木島日記』以来、大塚英志が好きなので。。

 

・「この問題に限らず、落合は介護など少子高齢化がもたらす問題はアプリケーション的手段で解決できると考え、実践もしている。それは古市の小説の中の「安楽死」と同質の「解」の導き方だ。社会問題はアプリ化され社会システム内で自動的に解決される。工学的思考の最たるものだ。」

 ⇨やっぱり、なんでもかんでもアプリにしようとしたり、AIにしようとしたり、そういうのに違和感を感じるけど、でもどうしたらいいかわからない。

 

・「最後にもう一度確認するが、「感情天皇制」とぼくが呼ぶものは、つまりは、私たちが近代的個人になり、そして、その上で公共性の形成に責任を持って参加する、と書くと難しそうだが、要は選挙という民主主義システムを正しく機能させていく前提としてあるべき姿への「サボタージュ」がもたらしたものだ。つまり、「感情天皇制」とは近代のサボタージュだ。それは、私たちが「個人」になることを面倒臭がっている、もしくは、恐れているからだ。それに尽きてしまう問題だ。」

 

・「男による女性ビルドゥングスロマンへのサポート」問題。「それを男が与えるというジェンダー論的な優位性を男の側に保証するもので、そのことで男は男としての自分を担保し、自信が「個」になることを留保することを可能にするものでなかったか。」